星 座 と 神 話

明るい星。暗い星。
夜空の星々を見ていると、あちこちでいくつかの星が一直線に並んでいたり、
三角形や四角形を作っていたり、あるいは優美な曲線を描いていたりします。

数千年前、メソポタミア地方の人々が、羊の番をしながら、
文字どおり「降るような星空」を眺めて、星と星を線で結び、
神様や動物あるいは様々な器物の姿形を想像したのが星座のはじまりとされています。

それが古代ギリシャに受け継がれ、神話と結びついて、現在の星座の形や名称へと発展してきました。
紀元二世紀のギリシャで、それまで知られていた星座を整理して、48の星座が決められました。
おおぐま座やさそり座など、そのほとんどが現在でも残っています。

その後ヨーロッパの各地で、数々の星座が加えられ、加えられては削られ、
最終的に1928年、国際天文学連合により、星座の数は88に定められました。
古くからある星座は、基本的にギリシャ神話と結びついており、それぞれのストーリーにも興味深いものがあります。

岩手から見ることのできる、各季節を代表する星座の姿と、それにまつわる神話をまとめてみました。

一つの星座にいくつかの神話がある場合には、代表的な一つを示します。


星図及び星座絵は、The Sky 6 Astronomy Software(日立ビジネスソリューション)により作成

参考資料 『星の神話・伝説図鑑』(藤井旭、ポプラ社)  『星座の事典』(沼澤茂美、ナツメ社) 『星の地図館』(林完次他、小学館)

 
 春・夏の星座


かに座  しし座  おおぐま座  からす座

うしかい座  おとめ座  こぐま座

かんむり座  こと座  はくちょう座  わし座

てんびん座  さそり座  いて座
秋・冬の星座


カシオペア座  やぎ座  みずがめ座  ペガスス座

アンドロメダ座  うお座  ペルセウス座  おひつじ座

ぎょしゃ座  おうし座  オリオン座  ふたご座

こいぬ座  おおいぬ座

それぞれの星座は、20時前後に見やすい(最も高い位置に見える)ことを目安として、

各季節の星座として分類しています。
   


春〜夏の星座


秋〜冬の星座
 
季節ごとの星座の目印
 
春の大三角 秋の大四辺形
うしかい座のアークトゥルス(左上の橙)〜しし座のデネボラ(右上の白)
〜おとめ座のスピカ(下の青白)で作る大きな正三角形
(左下は土星)
ペガスス座〜アンドロメダ座
中央がアルフェラッツ(アンドロメダ座α)で左にアンドロメダ座が延び、
四辺形の部分がペガスス座
   
夏の大三角 冬の大三角
こと座のベガ(右下:織り姫星)〜わし座のアルタイル(左上:彦星)
〜はくちょう座のデネブ(右上)が作る、天の川を囲む三角形
オリオン座のベテルギウス(中央上の赤)〜こいぬ座のプロキオン(左)
〜おおいぬ座のシリウス(中央下)による、大きな正三角形
   
春の大曲線 冬のダイアモンド
北斗七星のひしゃくの柄を伸ばすと、うしかい座のアークトゥルスに至り、
さらにのその曲線を伸ばしたところにおとめ座のスピカが輝いています。
冬の星座に含まれる、6つの一等星による大きな六角形。
星空に明るい星がちりばめられた、一年で最も華やかな領域です。
       
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