メシエ天体コレクション(銀河)


銀河は、かつて、星雲や星団とともに、「星雲」と総称されていました(「アンドロメダ星雲」など)。

銀河が、私たちの銀河系(天の川銀河)の外、はるか遠方にあることが分かったのは20世紀になってからです。

その形状から、楕円銀河・渦巻銀河・不規則銀河・特異銀河などに分類されます。

それぞれの銀河が、数百億から数千億の恒星を含み、そのような銀河が宇宙には数千億個あると考えられています。

各写真の説明は、「番号/通称/星座」 「種類/距離/等級/大きさ」 「解説」の順で、大きさの単位は「′」(分)または「″」(秒)です。

1′は1°(度)の60分の1、1″は1′の60分の1で、満月の直径が約30′です。

また、「NGC」は、星雲・星団・銀河などのカタログ(New General Catalogue の略称)で、7840の天体が掲載されています。


 
55mm 300mm 1000mm 
M31(NGC224)/M32(NGC221)/M110(NGC205)
アンドロメダ大銀河/アンドロメダ座


渦巻銀河/230万光年/4.4等級/191′×62′

肉眼で見える中では最も遠くにある天体で、かつては銀河系内にあると考えられて「アンドロメダ星雲」と呼ばれた
銀河系外にあることが初めて分かった天体で、私達の天の川銀河の2倍の大きさがあり、4000億個の星を含む
     
M33(NGC598)
さんかく座


渦巻銀河/260万光年
6.3等級/71′×42′

私達の銀河系に最も近い銀河の一つ
700億の星を含む銀河を正面から見た姿
M51(NGC5194)
子持ち銀河/りょうけん座


渦巻銀河/2510万光年
9.0等級/11′×7′

大小2つの銀河がつながっている姿
近くの銀河とグループ(銀河群)を形成
M58(NGC4579)
おとめ座


棒渦巻銀河/4100万光年
9.2等級/5′×4′

おとめ座銀河団のメンバー
約2500個の銀河が集まる
     
 
 M61(NGC4303)
おとめ座


渦巻銀河/4100万光年
10.0等級/6′×5′

「おとめ座銀河団」は2500の銀河を含み
銀河系に最も近い銀河団
M63(NGC5055)
ひまわり銀河/りょうけん座


渦巻銀河/2350万光年
9.3等級/13′×7′

明るい中心部を淡い一筋の光が取り巻く
M51などとグループ(銀河群)を形成
M64(NGC4826)
ブラック・アイ/かみのけ座


渦巻銀河/1340万光年
9.4等級/10′×5′

大きな暗黒帯をもつ銀河
小さな伴銀河と衝突・合体したもの
     
 
M65(NGC3623)右上
M66(NGC3627)右下
NGC3628 左上
 

M66群と呼ばれる銀河グループ
M65(NGC3623)

しし座


渦巻銀河/2150万光年
9.9等級/8′×2′
M66(NGC3627)

しし座

渦巻銀河/2150万光年
9.7等級/9′×4′
     
 
M74(NGC628)
うお座


渦巻銀河/3700万光年
10.0等級/11′×10′

ほぼ円形の淡い銀河
実際の直径は10万光年
M77(NGC1068)
くじら座


渦巻銀河/4690万光年
9.6等級/7′×6′

「セイファート」と呼ばれる銀河で
強いX線、電波、赤外線を放出
M83(NGC5236)
うみへび座


渦巻銀河/1530万光年
8.2等級/13′×12′

大質量星が大量に生まれる、
スターバースト現象が起きている活動的銀河
     
M81(NGC3031)右下
M82(NGC3034)左上

おおぐま座


M81群と呼ばれる銀河グループ
M81(NGC3031)

おおぐま座


渦巻銀河/1790万光年
7.9等級/27′×14′
M82(NGC3034)

おおぐま座


特異銀河/1790万光年
9.3等級/11′×4′
     
M88(NGC4501)
かみのけ座


渦巻銀河/4100万光年
9.5等級/8′×4′

おとめ座銀河団のメンバー
 
M90(NGC4569)
おとめ座


渦巻銀河/4100万光年
10.0等級/8′×2′

おとめ座銀河団のメンバー
 
M91(NGC4571)
かみのけ座


棒渦巻銀河/5480万光年
11.6等級/3′×2′

NGC4548という説もあり
おとめ座銀河団のメンバー
     
M94(NGC4736)
りょうけん座


渦巻銀河/1400万光年
9.0等級/11′×9′

明るい中心部は目立つが
周囲の腕は淡い
M95(NGC3351)
しし座


棒渦巻銀河/2900万光年
10.4等級/6′×6′

M96を中心とする群のメンバー
 
M96(NGC3368)
しし座


渦巻銀河/2900万光年
9.9等級/7′×4′

局部銀河群の中心
 
     
 
M98(NGC4192)
かみのけ座


渦巻銀河/5480万光年
10.5等級/10′×3′

まだら模様の細長い光の雲
おとめ座銀河団のメンバー
M99(NGC4254)
かみのけ座


渦巻銀河/4100万光年
10.2等級/5′×5′

「おとめ座銀河団」のメンバー
銀河を正面から見た姿
M100(NGC4321)
かみのけ座


渦巻銀河/4100万光年
9.9等級/7′×6′

おとめ座銀河団のメンバー
渦巻構造は淡い
     
 
M101(NGC5457)
回転花火銀河/おおぐま座


渦巻銀河/2250万光年
8.3等級/29′×27′

銀河を正面から見た姿で淡く広がる
M102(NGC5866)
紡錘銀河/りゅう座


レンズ状銀河/4000万光年
10.0等級/5′×2′

腕などの構造がなく凸レンズ状の形態
 
M104(NGC4594)
ソンブレロ銀河/おとめ座


渦巻銀河/6520万光年
9.0等級/9′×4′

メキシコのソンブレロ帽のイメージ
中央を暗黒帯が横切る
 
     
M106(NGC4258)
りょうけん座


渦巻銀河/2220万光年
9.1等級/19′×7′

「セイファート」と呼ばれる銀河で
非常に強い赤外線や電波を放出
M108(NGC3556)
おおぐま座


渦巻銀河/2300万光年
10.4等級/8′×2′

渦巻銀河を真横から見た姿
M109(NGC3992)
おおぐま座


渦巻銀河/2300万光年
10.5等級/7′×5′

渦巻銀河を正面から見た姿
 
     
M49(NGC4472)
おとめ座


楕円銀河/5900万光年
9.3等級/9′×7′

明るい楕円銀河

M59(NGC4621)
おとめ座


楕円銀河/4100万光年
9.2等級/5′×4′

小望遠鏡でも存在はわかりやすいが
かなり淡い
M60(NGC4649)
おとめ座


楕円銀河/5480万光年
9.8等級/7′×6′

「おとめ座銀河団」の一員
左上は近接する渦巻銀河NGC4647
     
M84(NGC4374)
おとめ座


楕円銀河/4100万光年
10.3等級/5′×5′

おとめ座銀河団のメンバー
 
M85(NGC4382)
かみのけ座


楕円銀河/5480万光年
10.0等級/7′×6′

おとめ座銀河団のメンバー
 
M87(NGC4486)
おとめ座


楕円銀河/5900万光年
9.6等級/7′×7′

おとめ座銀河団のメンバー
     
右下から左上へ
M84(楕円銀河)
M86(楕円銀河)
NGC4438(渦巻銀河)
NGC4435(渦巻銀河)

おとめ座銀河団の中心領域で
銀河が連なり「マルカリアン・チェーン」と呼ばれる
M86(NGC4406)
おとめ座


楕円銀河/2000万光年
9.9等級/8′×7′

おとめ座銀河団の中心に位置する
巨大銀河
M89(NGC4552)
おとめ座


楕円銀河/4100万光年
9.5等級/2′×2′

おとめ座銀河団のメンバー
小型で非常に淡い
     
M105(NGC3379)右
しし座


楕円銀河/3000万光年
9.2等級/2′×2′

M105の左はNGC3384(楕円銀河)
左下はNGC3389(渦巻銀河)
M40
おおぐま座


二重星/510光年
9.0等級/離角49″

星雲と見誤って
カタログに加えられたもの
M73(NGC6994)
みずがめ座


星群/2000光年
9.0等級/2.8′

4個の星が集まっている星の群
星団ではない